※ネタバレ注意
だいぶ前に買ってたんだけど突然思い出して読みました。
実写化映画はすでに見ている。
会社員の田原秀樹には幼少期に奇妙な体験をしていた。
祖父の家にいたときに怪異にであっていた。
そして大人になり、妻の香奈の臨月の頃に会社の同僚が不可解なケガをした事
をはじめとして、再び自身の周りで怪異が始まる。
実写映画の「来る」を観て面白かったので、買っていたのだが積読になっていた。
実写が結構ショッキングな感じだったので、原作も怖いんだろうなぁと思っていたが映画よりは落ち着いた印象。
かといって面白くないわけではなく、作品としては小説の方が上質な作りだと思う。
映画はホラーエンターテイメントだが、小説はホラーとミステリの融合と言う感じだった。
ざっくり小説と映画の違い
- 秀樹の妻、香奈は映画ではぼぎわんによって亡くなるが、小説では生存
- ぼぎわんを呼んだのは映画では娘の知紗だが、小説では元凶は祖母
- オカルトライターの野崎の離婚原因が映画では、こどもを下した事だが、小説は不妊体質のため
- 香奈は映画では不倫するが、小説ではしない
- 霊媒師の琴子は映画ではほかの霊能者に協力を頼むが、小説では野崎だけに助力願う
- 映画ではぼぎわんの正体は謎だが、小説では怪異としてある程度明かされている
そのほか登場人物の名前が違うとかあるけど、まぁいいかと。
映画の方がエンターテイメント重視と思ったが、たぶん小説はちゃんとしたホラー小説で、映画の方はホラーを舞台装置として他に伝えたい事があるんだと思う。
監督の中島哲也がそう言うの好きな人だし。
小説の方はすごくしっかりした作りで論理的に組み立てられてて、読んだあとすっきりする感じだった。
ちゃんと怪異のはじまり、怪異の広がり、謎解き、解決と順序立てられていてサクッと読み切れました。
小説と映画どっちも面白かった。
ので続きも買うと思います。