※ネタバレあり
比嘉姉妹シリーズの第3弾。
短編集で表題の「などらきの首」を含む、6編となっている。
「ゴカイノゴカイ」
「ぼぎわんが、来る」で比嘉真琴が住んでいる物件は、安値で借りている。
なぜ安値で借りているのかがわかる話。
「学校は死の匂い」
「ずうのめ人形」に出てきた比嘉美晴のお話。
美晴は、比嘉姉妹シリーズで最強クラスの霊媒師である姉の比嘉琴子に対してコンプレックスをもっていたらしいけど、この話はそんなにひねた感じはしない。
澤村伊智さんらしい、ミステリーに仕上がっている。
ホラーだけど。
「居酒屋脳髄談義」
「ミステリと言う勿れ」も男性に対してあんまり良い印象をもっていないんだろうなとか思うが、澤村伊智さんは本当に恨んでいると言うか軽蔑しているというか。
とにかく男性の嫌なところ見事なほどに書き上げてくる。
世間にはこんな人が本当にいると思うと辛くなってくる。
「悲鳴」
言霊って怖いねってお話。
これもミステリーとして良くできているお話。
「ファインダーの向こうに」
なんかいい話を書きたかったんだろうなぁって。
こう言うテイストも悪くない。
「などらきの首」
野崎がなぜホラー系に関わっているのか、きっかけになったであろうお話。
野崎は評価高めのライターだが、高校時代にはすでにその片鱗をみせていて面白い。
1匹狼風なのに、なんだかんだ人付き合いもちゃんとしてるし、気も使ってていいやつだなぁと思った。
相変わらずミステリーとしてとっても面白い。
ふとしたところでハッとさせられる。
ホラーとしてはそんなに怖くないので、ホラー苦手だけど読みたいみたいな人におすすめってそんなひといるんだろうか。